富士山2<Top

河口湖と富士山ハイキング


1日目 河口湖(ドギーパーク)、貸別荘

2日目 富士山六合目〜宝永火口、まかいの牧場感想宝永山ハイキング



河口湖の貸別荘をチェックアウトし、東富士五湖道路から静岡県へ。
富士山スカイラインを目指す県道の両脇は森林が続くばかりで、時折自衛隊の車両が行き交うのが目につきます。
道の両脇は森林ばかりで何もなく…………何もない…………うわっ、ガソリンスタンドもない!
車は富士山スカイラインに入り、ガソリンの目盛りは半分から少し減ったぐらいだったのが……あれ、残量四分の一?
車が上り坂にさしかかると、残量が少なく見えるのです。
ここで、車を止めて作戦会議。
五合目まではあと20kmもない。復路、五合目からガソリンスタンドのあるところまでは30kmはないだろう。
今まで走ってきたのが300km。タンクの容量は……警告灯がつくと残りは12リットル……燃費は……
登って降りるだけの分量は充分にある……という結論になりましたが、つづら折りの急坂で目盛りが目一杯下に下がったときは肝を冷やしました。


でも、低燃費を心がけてアクセルを余り踏まないようにしても、車はぐんぐん坂を登っていきます。

ふと気がつくと、車は雲の上を走っていました。
居眠りしていた子どもたちを叩き起こすと「うわーっ、すごーい」と兄妹で感心しています。
窓を開けると、寒いぐらいの風が吹き込んできます。



富士宮口五合目に到着しました。ここの駐車場は一方通行のロータリーになっており、辛うじて空いていた区画に車を入れました。車を止めてからも、空き区画を探す車が続々と入ってくるので、間一髪。

ガソリンの量を気にしながらもガソリンを求めて麓に降りなかったのは駐車場のキャパが心配だったこともあります。ここに止め損なうと、すごく下の方の駐車場になり、山小屋に行くまでが一苦労になります。

トランクからリュックや長袖などの登山用品を出し、私は運動靴から底の厚いトレッキングシューズへ履き替え。
さて、山小屋(表口五合目レストセンター)に行ってみるか……と、山小屋への階段を上ると、妙に息苦しく、足が重くなりました。何か変だぞ? 高山への適応が足りないのかな?

そこで、セオリー通り山小屋で休憩することにしました。
帰りに買うおみやげを見たり、テラスから雲海を眺めたり。
酸素缶のボンベも買ってみましたが、何と1500円。昨日のスーパーでは600円弱だったのに。
さあ登るか、と言うときになって、みに〜が帽子を忘れてきたようです。
「涼しいからいいんじゃないの?」
「だめだよ。高山には紫外線が降り注いでいるんだから」
結局、私とみに〜が車まで戻って帽子を取りに行くことに。
再びさっきの階段を登りましたが、もう大丈夫。息苦しくありません!!



5合目の山小屋から見下ろす雲海

iphoneのナビ機能でトレースしたルート。
水色の丸印が現在位置(5合目)を示している。

山頂方向を望む。ドギーパークで買ったわんこと一緒に 



巨大な看板に迎えられ、登山道に入りました。
足下には石や岩がごろごろ転がっていて、ここは観光客向けの安全な道ではなく、登山道なんだ、と思い知らされました。
慣れない登山道を登っていくと、重装備をした登山客の方々から「こんにちは」「がんばれよ」と声を掛けていただきました。旗のついた金剛杖を持っていたので、山頂から降りてきたのでしょう。

急な坂が続き、日頃の運動不足が身にしみます。途中、広くなっているところで立ち止まり、水と酸素缶で小休止。みっき〜は「あと何分で着くの?」おいおい、まだ登って15分も経っていないよ。気がつくと、周りの植物は殆どなくなっています。
「この辺が森林限界と言って…………」説明したのですが、耳に入っているのかなぁ。

30分ぐらいかけて坂を登り切ると、平坦な道の先に六合目の山小屋「雲海荘」と「宝永山荘」が見えます。
斜面にへばりつくような狭いところに建っている山小屋。自販機もありましたが、水が300円!!
まあ、ブルドーザーで手間をかけて運んでいるので、仕方ないですね。山頂だと500円になるそうです。
(なーんだ、乗り物で輸送しているのか、と安易に考える勿れ。ブルドーザー輸送では時々事故があり、死者もでるぐらい危険な仕事だそうです。)


山小屋までもう少し


6合目山小屋「雲海荘」

300円の500mlペット飲料


200円の有料トイレ(宝永山荘)


山荘とトイレの間の狭い道が7合目への登山道。人が山肌に貼り付いているようにも見えます。
富士宮口登山道は距離が短い分、傾斜がきついところが多いとか。
一方で、目的地の宝永火口までなだらかな道が続いています。
なだらかと言っても、草木は体に覆い被さってくるし、石は転がっているし、岩の上を歩くところもあるので平坦な道ではありませんが。

小さな尾根を越えると、目の前にぽっかり空いた大空洞。宝永火口(分岐)に到着です。
左手には火口の大きな穴、右手には広大な富士の裾野。
地上では味わえない広大な眺めです。

実は、この先、火口に向かって降りていく道(宝永第一火口)とか、もっとよく見えるポイント(宝永第二火口)があるのですが、先には進まず、ここで昼食を取ることにしました。
地べたに直接座っても、火山灰の土は軟らかく、尻も痛くありません。


前方に見える白煙は、自衛隊の東富士演習場
大砲を使った訓練のようだ。


カメラを石の上に置いてセルフタイマーしたら、見事に歪んだ。
この画像を撮る直前まで私は半袖だったし、子ども達もこの後、
長袖を羽織ることになる。

まん中の白い道が宝永山への登山道

 山に霧がかかってきた。山の天候は本当に変わりやすい。


時折登山客やハイキング客が通り過ぎるだけの静かな所。
雲の流れを眺めていたりしましたが、みっき〜と妻が「そろそろ行こう」と。
この後に「まかいの牧場」に回ることにしたので、時間が気になっているのでしょう。
山にガス(霧)がかかり、視界も悪くなってきたので下山することに。

霧がかかると急に肌寒くなりました。

先ほどの雲海荘で私とみに〜がトイレ。本当に200円入れないと扉が開かないんですね。
(五合目の山小屋はチップ制)
山頂から降りてくる登山客や、これから山に入る人たちで登山道はごった返しています。
あれ?、サンダル姿にキャミソール姿の人もちらほらと。
サンダルでよくもあのごろごろ道をやってきたものです。

慣れるまでは下りも大変です。石の上に足を乗せてずっこけそうになったり、砂の上で滑りそうになったり。
それでも、六合目から五合目の山小屋まで20分かからずに降りてきました。

あとは、さきほど下調べしておいたみやげを買い求めるとともに、店の人にガソリンスタンドの位置を聞いてみたところ、割と近くにあるとのことで一安心。
車へ戻り、靴を履き替えたり着替えたり。
下りはアクセルを殆ど踏まず、エンジンブレーキ使いっぱなしで一気に駆け下り、富士宮郊外のガソリンスタンドへ。
ここで満タン給油したのですが、タンクの中にはまだ20リットル以上残っていました。
(車を水平な所に止めてから残量計算すればよかったですね)


あとは道なりに139号線を北上し、「まかいの牧場」へ
観光バスや車で混み合っており、中も思ったより大規模。まかいの牧場のテーマソングとともに、John Denverの歌が流れていました。なんか無理がある気もしますww。
午後の遅い時間なので、ふれあい広場のウサギさんは皆さん満腹のご様子。
その分、飢えた羊さんが餌を欲しがっていました。

帰りの運転を控えた私は、体力温存のため付いて歩くだけにしたしましたが、朝から弁当を持ってきても充分楽しめそうです。


飢えたひつじさん達

  
モンゴル住居風の建物。宿泊もできるのだが・・・我が家の面々には不評だった。




途中で牧場内から見える富士山にかかった雲が晴れ、山頂の建物のようなものも見えました。
あのきつい山道を登った1000人以上の人が山の中にいると思うと、感慨深いものがあります。
そう、吉田口(河口湖口)だけで夏休みは1日1000〜10000人の人が頂上を目指すそうです。

帰りに立ち寄った富士川SAからも富士山がよく見え、大勢の観光客がカメラを向けていました。




富士川SAより


まとめ


「夏のディズニーランドはもういいや」と思った去年の旅行。真夏のハイシーズンの人気テーマパークなんて行くもんじゃありません。
不景気の今年はご多分に漏れずボーナスも少なめなので、レジャーは日帰りかな……と思っていたら、妻が何日かかけて何やらネットで調べている様子。で、「ここ予約しよう」と示されたのが貸別荘のサイトでした。
河口湖(富士五湖)だったら周辺に遊ぶところは多いし、往復に御殿場や箱根に立ち寄ることも可能。観光地の選択は無限にあります。
(当初は御殿場プレミアムアウトレットを主軸に置いていたが、軍資金が乏しいので……ボツ)
富士山は私の提案ですが、子どもたちに今まで見たこともないような景色を見せることができて良かったと思います。最初は五合目散策を考えていたのが、欲張って軽登山にしてみました。
富士山の中腹から、火口や真下に広がる雲海を眺めながら「今頃ディズニーランドは暑くて人混みなんだろうなぁ」と密かに考えていました。
来年、来ることがあったら、7合目まで登ってみたいとも思います。(山頂を目指すとなると体力づくりや山小屋とかいろいろ考えることがでてくるので、その後かな??)

また、貸別荘の利用も大正解。独立した空間でのバーベキュー、二間に分かれた広い空間、気軽に出入りできるところなど、ホテルの4人部屋とは全く異なる魅力に溢れていました。

ただ、1棟貸しということから、大学生や若者グループのマナーの悪さにはオーナーも手を焼いているようで、夜中まで騒ぐことや、定員オーバーでの利用など、悩ましいことも多いとか。(貸別荘は宿泊施設なので、定員以上の利用はできない)
確かに、当日も賑やかなお客さんが多く、私たちは一度も「静かにしなさい」と子どもたちに注意しなくてすみました(笑) 






宝永火口ハイキング
宝永山登山と混同すると話がややこしくなります。

富士宮口五合目−(20〜30分)−六合目(雲海荘)−(10分)−宝永火口分岐−(10分)−宝永火口−(60分以上?)−宝永山
という位置関係になっていて、宝永山に登るとなると、ちゃんとした(近場の)登山ということになりますが、宝永火口までなら所要時間もかかりません。

初めて、しかもガイドも経験者も伴わずに行ってみて
・富士登山道の一部を歩いたり、登山客が利用する山小屋を利用するので、富士登山の気分が味わえる
・短距離歩くだけでも真下に広がる雲海や広大な火口を目にすることができる
・登山道(ハイキングコース)として整備されているので、地図無しでも利用できる

という点で、気軽に楽しめると思います。

ただし、富士登山道の一部を歩くわけですから、(距離は短いといっても)高山トレッキングの装備は必要です。
持ち物・服装として
靴は最低限運動靴。できればトレッキングシューズ
長袖の上衣、帽子(紫外線が強い)
宝永山登山までするのなら天候の急変に備えて長ズボン着用&ポンチョか雨対応の上衣。
水分。
(持ち運びの面から、水のペットボトルがおすすめ。「いろはす」なら空き容器を簡単につぶせるので特におすすめ。富士山にゴミ箱はありません。普通の水筒は荷物になるし、登山用のビニール製の水筒をわざわざ買うことも無いでしょう。)



あと、ガソリンですが、これは河口湖で給油しなかった私たちの大失態。
車のガソリンタンクの構造によっては、残量があっても上り坂(または下り坂)でガス欠状態になることもあるので、麓で満タンにしておくべきでしょう。





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